
【エネマグラ】の用語解説
アメリカで発明された前立腺マッサージ器
元々はアメリカの泌尿器科医ジロー・タカシマによって開発された医療用の器具であり、前立腺をマッサージして前立腺炎や前立腺肥大症などを解消するために用いられていた。
当時の治療方法は「医師が患者の肛門に指を挿入して直接前立腺をマッサージする」というものであり、エネマグラは「指を直腸に挿入することなく、患者が自分自身で処置できる」という利点を持っていた。
このとき発明されたエネマグラはジロー・タカシマの立ち上げたHIH社で「Pro-State」と名付けられて販売されており、日本では浣腸を意味する「エネマ」と勃起不全治療薬の「バイアグラ」を組み合わせた「エネマグラ」という名前で流通していた。
しかし、HIH社が日本で代理店契約していた光漢堂が代理店契約解消後も自社で独自のエネマグラを販売し続けていたため、登録商標を巡り裁判に発展。結果的にHIH社が敗訴し、「エネマグラ」は光漢堂の登録商標として認められた。
上記の経緯から現在「エネマグラ」の名称を使用しているのは光漢堂のオリジナル商品であり、エネマグラを発明したHIH社は名称を「アネロス」に改めている。
しかし一般的にはエネマグラやアネロスを含む同系統の前立腺マッサージ器全般を「エネマグラ」と呼ぶことが多く、特定企業の登録商標ということを知らない利用者も多い。